溺愛パンデミック

奇跡が消えないように 僕等が生きた証を ここに記そう

溺れるナイフ ~映画を見た正直な感想~

溺れるナイフ(映画)、見てきました。

ツイッターでねぇ、結構試写会行った方とか舞台挨拶行った方とかのお話も見たし、確かに予告を見た時点で、ああもうこれちゃんと観れる?重岡担じゃなくても泡吹いて倒れるんじゃね?とか思ってたんですけど。

結論から言うとプラマイゼロって感じでした。すみません。

書かないと書かないで結局モヤモヤしてグチグチうるさくなる典型的に性格の悪い女なので書きます。正直に書きます。私は原作も読んでいませんし、この映画に関する雑誌のインタビュー等は殆ど見ておりません。その上で鑑賞した、あくまで個人的な感想ですので、悪しからず。

 

以下、盛大にネタバレしています。まだ鑑賞前の方はお気をつけあれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

正直な所、

大友役を演じた重岡大毅を見れたことに1800円払ったってだけの映画でした。

言いたいことは沢山あるので、センテンス分けして書きますね。

 

【キャスト陣が非常に良かった】

良かった。これに尽きる。原作を知らないので、似てるとかイメージ通りとかよく知らないんですけれども、超いい。菅田将暉くんって、やばいイケメン!!みたいに思った事はなくて(整ってはいるけどね)、ただ最近よくいろんな場面でお見かけするのですごいなあとは思っていたんですが、透けそうな金髪の菅田くんは儚すぎて美しい。超美しい。イケメンとか整っているとかそういう意味ではなく、自然とかに対する美しさ。まさに神様だと思った。小松菜ちゃんもアンニュイな表情が特徴的な美人さんで、はつらつとした可愛さよりもどこか影とか闇とかを持つとぐっと美しくなるなあと。2人が追いかけっこをするシーンが何度か出てきますよね、最初は海で、それから河原で、山の中で。あとは川かな?それから事件が起きてから再会する港。ぐるぐるとまわりながら追いかけっこするシーン、何とも美しい。

それで我らが重岡大毅よ!夏芽と大友も追いかけっこ…というには微妙だけれどぐるぐる回るシーンがありますね、玄関先で。あのシーンから強烈にただただ大友最高すぎるから。結構シーンも多く、長回しも多く、この役に出会えたシゲを尊敬するし羨ましいし、安心もする。

あと上白石ちゃんもっと出しても良かったよね…!最後のコウを止めるところから、夏芽に「もうコウちゃんに近づかんといて」の目が最高に良かった。あといちばん中学生から高校生への変化が分かりやすくて、超少女漫画だったよね…心配してあげてるなら君が一緒にお弁当食べなよって思った:) あの心配してるようでちょっと対等に立ったような表情、最高です。

 

【映像の色味が印象的】

これは最初の海、それから夏芽とコウが沈むシーン、椿のシーン、そして最後のバイクのシーンの薔薇を含めた赤青の話です。ネイルでそれを強調する、対照的な感じもまた良き。特にコウがバイクで走って行って、地面を椿の花びらが舞う所がとっても印象的。そんだけ。笑

 

【とにかく大友が良い!】

まあこれにお金払ったと思ってるんでね。何が良いって、もうほとんどが「理想的な素の重岡大毅」である事。もちろん私は画面の向こうの重岡さんしか知りません。アイドルとして、芸能人として、オフィシャルな顔してる重岡さんしか知らないから、本当のシゲがどんな人間かなんて知らないんだけど。その「アイドルとして見てきた重岡大毅」という人間から想像できる一番理想的な「素の重岡大毅」がもうほとんど「大友」なの。殆どって言うのは、多少違う所もあるのかなあと感じたからなんだけど、それはさておき。最初の夏芽の旅館の玄関で「顔がタイプ」って言うのとか、バッティングセンターで「お前それバカにしてるやろ」ってアイス食べながら笑う所とか、打てたのに見てない夏芽に文句いう所とか、「あれ、このひとなんか某WESTのメイキングで見た事あるな…」ってぼんやり思いながら見てたもん。笑いながら話してたのに急に真面目に男らしくなるところとか、最高にかっこいい。2番手の男とか言いながら、大友くんが圧勝だと勝手に思ってる。まあコウのクセが強いからなんだけど。一番良かったのは夏芽をお見舞いに行って着替えてるときにドギマギするシーン!あれはもう声殺してたけどかなり笑った。可愛すぎるだろ~~!なんでちょっと待っててって言われて着替えを悟れないんだよ…高校1年生可愛すぎかよ…少女漫画の中ぐらいだよそんなの…

 

【物議をかもしたカラオケシーン】

物議って私たちの中でですけど。いやこれね、大爆笑だったんですよ私と私の友人は。「別れよう」っていう真面目なシーン。東京に行くのが本当の理由じゃない事に気づく大友の表情も切なくて。「私の事、嫌いになって」って泣く夏芽に「大好きや!!!」って訴える大友までは最高に切なくて胸が締め付けられる思いだったんですけど、「俺歌っちゃうもんね!!!」って選曲が吉幾三俺ら東京さ行ぐだ。心の中で「えええええええええええええええええ!?wwwwww」だったわ。もう大爆笑。チョイス半端ない。吉幾三もなんでこんなピッタリな曲出してくれてんだよ!って言いたかった。もちろん声は出してないけど過呼吸になるかと思ったぐらい映画館で口押さえてひぃひぃ言ってて。で、夏芽が笑い出して「友達っ!」って大友が元気よく手を差し出したあたりから微笑ましいに変わってちょっと落ち着いて隣を見たら、知らない方ですが大号泣。「…えええええええ!?」って心の中でまた突っ込んだ。で、帰ってツイッター開いたら、同じぐらいの時間帯に行ったお友達とかフォロワーさんで泣いてる人もいて、あとは笑った事を呟いたら「何人か笑ったって言う人を見かけたけどありえない」みたいな言い方されてる人もいて初めてマイノリティな事に気づいた。まあ映画館でも確かにあそこで爆笑してたの周りで2人だけだったけど。でも言いたい、大友が何故あの曲を選んだのかを。「夏芽を笑わせる為」じゃないの?あれだけ好きで、思いを寄せてて、一度は恋人同士になったのに「やっぱりコウが好きだから別れよう」なんて少女漫画の王道で切ないシーンだから泣くのは分かる、うん、理解はできる。でも大友は、その暗い気持ちも自分の辛さとかも全部後回しにして、「好きな人には笑ってほしい」の一点だけを追求した結果、あの選曲をしたんだよ。大友の心情を察すると笑えないシーンだったのかもしれないけどまんまと笑ってしまった。大友の策に乗ってしまったから、と思うので「ありえない」は言い過ぎだと思います(ここで反論)。泣くのも笑うのも間違ってないと思うよ。

 

【唯一のコウと大友のシーン】

記憶が正しければ、ちゃんとした会話をしてるシーンが、最後の火祭りの前のシーンのみ。あー、一番最初の教室のシーンでは一緒に喋ってる風だったかな。親友、って括りなのにこれだけなのはどうなの?って思ったけど、このシーンだけを切り取って考えると、とてもよかった。「お前はやっぱそういうのが似合っちょる」って大友に言われて適当に返すコウの空気感とか。大友の最後の「俺は青春をイカにささげるんじゃ!」が可愛すぎたけどな。でもやっぱり、親友って言うよりコウのただ一人の友達って感じだな、改めて考えると。

 

【挿入歌のタイミングが謎】

ここからちょっと個人的に好きでなかった点を。挿入歌って、歌詞のある曲のほうね。曲が悪いとか言う訳では無い。むしろ曲自体はメロディーも個性的でかっこいいし、素敵なのかもしれないけど流れるタイミングよ…歌詞が情景に沿ってるとはいえ、せっかく浸ってた気分が一気に戻された。夏芽が泣いてるところはまだいいや、いちばん首かしげたのは港の追いかけっこ。なんかぶつ切りで曲消えるし、流す意味あったのかな…って思った。

 

【表情と声の不一致】

原因はよくわからないんだけど、どうしても海のシーン、初めて夏芽がコウに海に落とされるシーンと、事件後に船で海に出て喧嘩して飛び込むシーンの声が顔と合ってないような、吹き替えみたいな違和感がすごくて。ううううってなった。波の音が強調されすぎてるのかなあ…うーん、よくわかんないんだけど、あんまよくなかった。

 

【そもそも話が抽象的過ぎる】

やっぱ何冊もある漫画を全編3時間以内に収めるなんて土台無理があるわ。この作品に限らずそうだけど。まあるくなぞったかのようなストーリー展開な感じ否めなかったな~。原作を読んでいれば、ある程度脳内補填も可能だったのかもしれませんが、全く読んでいないので想像で話を埋めるしかありません。原作を知らないと全くついていけないほど理解できないってわけじゃないんだけど、ここにこういうシーン展開が入っていたらもっとわかりやすいんじゃないのかな~ってばっかり思ってしまったよ。「え、もう好き?え、もう付き合う?さっき友達って言ってたよ?」みたいなのが多くて…難しいよな、まとめるのは難しい。

 

【終わり方が…】

多分ね、不自然なんで、何かしら意図があってそうしたと思うんです。最後の、本当に最後のカット。エンドロール流れるその直前の、バイクで走って最後トンネルに入って真っ暗になってフェードアウト…で良かったじゃん?なんでまた夕日に映る2人、しかも大して印象的なカットでもない微妙な画なの?そこがいちばん納得いかなくてモヤモヤした。なんでそうしたか、納得できる答えをもらったって多分好みじゃないけど。やっぱり基本的に典型的でも綺麗な終わり方が好きだから。みんなあれ気にならないの?私はすごい気になる。

 

話をざっくりまとめると、夏芽を守れなかったコウは夏芽と離れて強くなって最終的に夏芽を守れた?んだろうね。っていう。途中にさ、夏芽が浮雲の神様に手を合わせながら「私に普通の幸せはもう訪れないのでしょうか」みたいなこと言ってたけど、そのまま大友と一生幸せに暮らしてたらそれなりに普通の幸せは手にできるよ?って思わず心の中で言ったわ。あんな良物件、そうそう出会えませんけどね?

本当に大友は良かったんだよ~!あの役を演じてるシゲをみれて最高だったんだけど、映画が微妙すぎてプラマイゼロでした。なーんかモヤモヤして帰ってきちゃった。唯一救いなのは一緒に見に行った友達が完全に同意見だった事。もう5年来の付き合いですし、類友ってこういうこと言うんでしょうね:)

 

でも間違いなく「大友を演じた重岡大毅」は最高だったわけで、これによってジャニーズWESTにシゲが何か還元してくれることと思います。いや、もう還元しちゃってるかな?映画公開によって、さらに飛躍の年になればいいなあ。売れろ売れろ。

 

長々と読んでくださり、ありがとうございました!