不思議の国のジャニーズWEST~後編~
★はじめに…
このおはなしは、
苦手な方はそっとブラウザを閉じる事をお勧めいたします。
前編はこちら→不思議の国のジャニーズWEST~前編~ - 溺愛パンデミック
お家の前にはテーブルが出ていました。
「満員、満員!」
と大毅がきたのを見て、みんなさけびました。
「どこがやねん!めっちゃ空いてるやんけ!」
と大毅は怒って、
「ワインはいかが?」
と、七月うさぎは親切そうに言います。
「いやお前まだ未成年やろ。」
大毅はテーブル中を見渡しましたがそこにはお茶しかありません。
「ワインないやんけ!」
「せやで。」
「何で勧めたんや、失礼な」
「ボケたらツッコんでくれるから!」
と、七月うさぎ。
「髪の毛、切った方が良いよ。」
帽子屋さんは大毅をすごくいじりたそうに、
「照史くん、その台詞俺に言うやつちゃうで、オスカーや。」
大毅は七月うさぎを指さします。
「俺かー…」
「髪を切った方が良いって言われない?」
「言われない」
すると大毅は
「人の事あんまとやかく言うたらあかんねんで、"ぶさほう"やで」
と言いました。帽子屋さんはこれをきいて「
「今日って何日?」
大毅はちょっと考えてから言いました。
「四日。」
「二日も狂ってる!」
と、帽子屋さんは溜息をつきました。そして怒って、
「だからバターはあかんって言うたのに」
「油やからいけるかなって思ってんwwwwww」
「めっちゃ笑うやん…」
大毅は気になって聞いてみました。
「二人ともいっつもこんなことしてるん?暇なん?」
「俺ぐらい時間と仲良いと、暇なんて言わんな。」
「アカン、桐山がおかしくなった」
「話の流れ上、仕方ないから聞いてくれるかな?」
帽子屋さんは台本を見せて大毅に言いました。
「たとえば、朝の9時で、ちょうど授業の始まる時間やろ。
(「晩御飯早すぎやろ、ほんま飯の事ばっか考えて…」
「確かにそうやけど、俺いつもまだお腹すいてないで?」
と、大毅は考え深げにいいました。
「慣れるって。いつまでも一時半にしとけるんやから。」
と、帽子屋さんが言いました。
「そんなことして暮らしてるん?」
大毅が問うと、帽子屋さんは悲しそうに首を振ります。
「ちゃうねん。俺と時間は、こないだの三月に口論してさぁ。ハー
*******
「X'masなんていらないくらい 日々が愛のかたまり」
*******
「知ってるやろ?この歌。」
「まあ先輩の歌やからな。」
「それで俺が歌の一番もうたいおわらないうちに、
「え、これ今何の話?時間返して。」
大毅は思わず白目になります。我慢できずに立ち上がり、
「あと淳太くんだけやなあ。」
大毅が森の中を歩きながらそう言った時、
「え、なんなんこれ。でも今日って、なにもかも変やもんな。
そしてノリで入ってみました。
きがつくと、大毅はまたもや最初のあのながい廊下にいて、
「リベンジできるんやな。今度こそ女王様ルート開くわ。」
とつぶやいて、まずは小さな金色の鍵をとって、
*******
庭の入口には大きな薔薇の木が立っていました。
「ちょ、五、気をつけて!俺も黄色になるやん!」
「しゃあないやん!」
と、五はきつい口ぶりで言いました。
「七が押してくんねん」
すると七が顔をあげていいました。
「そうそうその調子、前フリってこうやってやんねん」
「何の話やねん!」
と五。
「女王様がつい昨日も、おまえの首ちょん切らなって言ってたで!
「なんで?」
と最初にしゃべったのが言います。
「二!お前には関係ない!」
と七。
「大ありや!」
と五。
「コックに、
七はペンキのはけをふりおろして、ちょうど
「そんなことするの紫耀ぐらいやろ――」
と言いかけたところで、たまたま大毅が目に入りいましたので、
「ちょっとうかがいますけど」
と大毅は、恐々きいてみました。
「なぜその薔薇にペンキをぬってるんですかあ?」
五と七は何も言わずに、二のほうを見ます。二は、
「ええ、なぜかといいますとですね、重岡くん、ここにあるのは、
このとき、
「女王様だ! 女王様だ!」
そして庭師三名は、すぐに顔を下にはいつくばってしまいました。
行列には最初に見た白うさぎと、いもむしと、チェシャ猫と、
「そこの男、名前は。」
「え、ちょっと待って。」
大毅は首を傾げます。
「不思議の国のアリスってさあ、
「どう考えても人手不足や。
庭師三名の顔をあげさせると、ハートの女王様は
「ごめんなあ、ありがとう。」
といいました。
「ええ、
「なんでそんな夢抱いてんねん!」
続いて七月うさぎもはしゃぎます。
「偽ウミガメの兼ね役が淳太で、グリフォンの兼ね役が俺でシゲと一緒に海に突き落とすって段取りは!?」
「無いわそんなもん!」
そうしてぎゃあぎゃあ騒いでいると、ハートの女王様は突然鞭を取り出しました。
「やばい淳太くん怒った」
「ちがう、演出!!みんな、時間や。コンサートが始まる。」
女王様が指を鳴らすと、全員の衣装が急にコンサート仕様になりました。大毅がびっくりしていると、いもむしが言いました。
「盛り上がれんのかー!?!?」
すると、いつの間にか周りを囲んでいたトランプの兵士までも一緒に叫びました。
「俺ら次第やー!!!!!」
その瞬間、金のトランプのようなものがヒラヒラと舞って、大毅の上に舞ってきて、それを笑顔で取ろうとジャンプしていると、気が付けば大毅は楽屋のソファーの上でした。
「起きろシゲ。お前寝言ヤバかったぞ…」
「え?女王様?」
「誰が女王様や。鞭使うの上手いだけや。」
「ちょ、すごい夢見てん!!!聞いて!!!」
と大毅は言って、大毅がこれまでに見てきたこの不思議な冒険を、思い出せる限り話してあげたのでした。そして大毅の話がおわると、淳太くんは大毅をなだめて言いました。
「それはめっちゃ面白い夢やけど、でももう出番近いから支度せな。」
そこで大毅は立ちあがってかけだし、メイクルームまで走りながらも、なんてすてきな夢だったんだろう、と心から思うのでした。
で も淳太くんは、大毅がいってしまってからも、じっと座ってほおづえをつきながら大毅とそのすばらしい冒険のことを考えておりました。淳太くんは想像してみました。このジャニーズWESTが、いずれ立派なアイドルに育つところを。そして大きくなってからも、ジュニア時代の向上心を忘れずにいるところを。そして、沢山のファンをまわりに集め、数々の面白いお話でその子たちの目を、いきいきと輝かせるところを。そのお話には、ずっとむかしの不思議の国の夢だって入っているかもしれません。そして素朴なかなしみをわかちあい、素朴なよろこびをいつくしみ、今までの経験も、そしてこの幸せな日々も、忘れずにいるところを。
おしまい
参考:Alice's Adventures in Wonderland: Japanese
★後記(筆者の言い訳)
えー、見切り発車だったため原作を読みながら書く作業を行った所、こんなにも登場人物が多いと思わず適当に終わらせたこと、というか正直後編の書き出しから適当だったことをここに深く反省致します。前編を沢山の方々にご覧いただき恐縮ですが後編がこんな感じでごめんなさい。苦情等はどうかお手柔らかにコメントまたはTwitterの方まで。ありがとうございました。